現役の採用担当者が答える 就活Q&A

自己分析について

Q. 自己分析は、何から始めたらいいのでしょうか?
A. 就活を一緒にがんばれるお友達をつくることから、始めてください。決して、自己分析本を買って、独りで取り組んではいけません。机の上で自分のことを考えても、何もわかりませんから。お友達と一緒にお互いの特徴や性格などについて、話し合ってみてください。こういった人との関わり合いの中で、自己分析は深められていくものです。
Q. 自己分析をしてもやりたいことが見えてこないのですが、やり方が悪いのでしょうか?
A. 『自己分析をすると、やりたいことが見つかる』というのは幻想です。過去を振り返っても、これからやりたいことは見つかりません。そもそも、仕事についてどれほど理解しているでしょうか。就活生は、世の中に、どんな仕事があって、何をしているのかをあまり知らないことと思います。私も学生の頃は、知りませんでした。知らないものを知らないまま選ぶことはできません。ある程度知ってから、初めてやりたいかどうかがわかってきて、選ぶことができます。ですから、過去をほじくり返すよりも、仕事への理解を深めていってくださいね。
Q. 自己分析をしても、自分にどんな仕事が向いているのかわかりません。分析が足りないのでしょうか?
A. 自己分析をしても、適職・適性は見えてきません。例えば、野球をした経験のない人が野球に関連する本を読んで、「自分はピッチャーに向いている」とか「ショートが向いているんだ」ということがわかるでしょうか?わかるはずがありません。仕事も同じです。経験したこともない仕事について、机の上で考えても適性は見えてきません。自分に向いているか否かにこだわらず、興味を持った企業から受けてみてください。説明会や面接などを通して、適性は少しずつ見えてくるものです。自己分析に時間を費やすのではなく、まず行動してください。

エントリーシートについて

Q. 自己PRの書き方がわかりません。どう書けばいいのでしょうか?
A. 実体験を元に、「何を考え」「どう動いたのか」を具体的に書いてください。実際にした行動を書いてくれれば、自然と人柄が伝わります。抽象的な『行動力』『リーダーシップ』などと書かれても何も伝わりません。
自己PRの詳しい書き方は、こちらのページをご覧ください。
Q. 志望動機の書き方がわかりません。何を書けばいいのでしょうか?
A. 『入社後何をしたいのか』を書いてください。それが志望動機になります。志望企業でどんな仕事をして、どんな貢献をしたいのかを書いてください。
就活生の文章を見ているとよく書いてあるのが「業界ナンバー1だから」「御社の製品が良かったから」と書いてありますが、これは興味を持ったきっかけに過ぎません。
きっかけよりも入社後にしたい仕事を書いてくれると、志望熱意が伝わります。
Q. 『誠実』『出会い』などの単語を使って書く設問があるのですが、書き方が思いつきません。書き方のヒントだけでも教えてください。
A. この設問は困りますよね。一つの書き方として、言葉の意味を定義することから始めてみてください。例えば、『誠実』の意味を『言行一致していること』と定義します。そして、自分が言行一致を大切にして、行動した実体験を書いてみてください。実体験を具体的に書いていくと、文字数も稼げると思います。よかったら、この書き方を活用してくださいね。

面接について

Q. 人事は面接で学生のどこを見ているのですか?
A. 目を見ています。本当のことを語っている学生かどうかを最も重視しています。『目は口ほどにものを言う』と言いますが、学生さんの目をじっと見ていると、本当のことを言っているかどうかは、キャリアのある人事担当者ならある程度はわかるものです。面接で目を輝かせながら、「入社後、○○の仕事に携わりたいんです!」と語ってくれたら、その想いは自然と伝わります。私たち、人事担当者はこんな学生に会いたいと思っています。面接では、ぜひ目を合わせて、本音を語ってくださいね。
Q. たった30分の面接で、どこまでわかるのですか?
A. 正直なところ、何もかもわかるわけではありません。私たち人事も人間ですから、たった30分で全てがわかるはずがありません。ただ、面接後に残るものがあります。印象です。好印象を持てて「また会って話をしたいな」と思ったら、合格です。逆に、「もう会いたくないな…」と思ったら、不合格です。ですから、私たち人事が「本当は優秀な学生なのに、見抜けずに落としてしまった…」ということも起こっていると思います。こんなことを防ぐためにも、面接では本音で会話をしてもらえると嬉しいです。
Q. 面接では、どんなことをアピールしたら効果的でしょうか?
A. 自分を売り込むアピールは、必要ありません。売り込まれて嬉しい人は、まずいないと思います。例えば、無理やり売り込んでくる店員がいたとしたら、また会いたいと思いますか?会いたいという人は、いないでしょう。これは面接でも同じです。採用担当者は、就活生から過度なアピールをされる度にうんざりしています。自分を売り込むアピールではなく、普通に会話してくださいね。
Q. 緊張のあまり面接でうまく喋れないのですが、これはマイナス評価ですよね?
A. これだけでは、マイナスにはなりません。面接はプレゼン大会ではありませんので、流暢な話し方をすることが必ずしも評価されるわけではありません。詰まったり、噛んだりすることもあると思いますが、あまり気にせずに普通に話をしてください。