何事も思いから始まる。

今日の思いつきコラムは
ある書物からの抜粋です。

何事も思いから始まるというお話です。
(今日の思いつきコラムは抜粋だけにします)

京セラの名誉会長、稲盛和夫氏は
会社を設立して間もない昭和40年頃
たまたま京都で開かれたある講演会に出かけました。

そこで、その後の人生に大きな影響を
受けることになる師と出会っています。

講演したのは松下幸之助氏で
テーマは「ダム式経営」についてでした。

ダム式経営とは、企業も水を蓄えたダムのように
人材や資金、設備に余裕を持たなければ
安定した経営はできないという経営哲学のことです。
その講演の最後に参加者の一人が立ち上がり
「どうしたらその余裕が持てるのか」と
みんなが一番聞きたかったことを質問しました。

どんな素晴らしいノウハウが聞けるかと耳を
澄ませていた人々は
経営の神様の意外な答えにガッカリし
失望を隠せませんでした。

「余裕を持とうとすることですな」
これが松下幸之助氏の答えでした。

落胆している聴衆の中で
たった一人感動していたのが稲盛氏でした。

「何事も思いから始まるということを改めて学んだ」と
のちに稲盛氏はそのときの衝撃を語っています。
それ以降、稲盛氏は松下幸之助のそのメッセージを
人生の、また経営の指針として実践していくことになりました。