「そんな甘いことでは仕事なんて
できないでしょう?」(学生さん)
「なぜそう思うの?」(私)
「客を少しぐらい騙してでも売上をあげないと
いけないでしょう。それが仕事でしょう。
綺麗事だけで、物は売れませんよ」(学生さん)
「絶対あかんやろ。
そんなことをしたら!!」(私)
「でもそうしないと
ノルマ達成なんてできないでしょう」(学生さん)
「できるわ!
今まで、一回でもお客さんを
騙したことなんかないわ。
でも、ずっと会社
続けているわ。
それに周りの経営者の方々見ても
そんな情けないことしてる人は
おらへんわ。
どの会社も業績もええわ」(私)
先日、珍しく私は声をあげ
学生に説教をしました。
私は説得のつもりでしたが。
とても残念でした。
セミナーで、近江商人の『三方よし』の
お話をしていると
ある学生さんが上記の話をされました。
(ちなみに声を荒げたのは
私の方で、学生さん自身は
普通に話をされていました)
彼はアルバイト先で
騙してでも売らないといけないと
教えられていたそうです。
本当に残念です。
こんなことを教える大人がいることが
情けないです。
彼らは何のために仕事をしているのでしょうか?
この学生さん
態度もよくて
いわゆる好青年です。
ただアルバイト選びが
間違えましたね。
初めてした仕事が
『客騙し』だったら
そう思ってしまっても
仕方ないのかもしれません。
以前、真っ直ぐに生きている
塾生の話をコラムに書きました。
ある大手居酒屋チェーンで
アルバイトをはじめ
二日目に、店長と喧嘩をして
辞めた話です。
彼は誤って
刺身を床に落としてしまい
それをゴミ箱に捨てました。
その時、
店長から
「客に出せ」と言われ
「店辞めます」と
すぐにその場を去りました。
彼の行動は素晴らしいです。
店長の言動は最低です。
学生さんに
お伝えしておきます。
もしもですが、
こんな店に
アルバイトに行ったなら
すぐに辞めてください。
人はどうしても環境に左右されます。
こんなことが当たり前になってしまうと
本当にくだらない人間になってしまいますから。
オオカミに育てられた人間の子供が
オオカミのような行動しかできなかったように
人は育った環境に大きく左右されますから。