面接試験でもエントリーシートでも採用担当者がよく聞くのが『自己PR』です。
しかし、『PR』を学んだことがある人は、滅多にいません。
就活生から「自己PRがうまくできません」という相談が多いのも仕方ありません。
いったい何をどう伝えたら、『PR』になるのでしょうか?
このページでは、
・神戸就活塾でお伝えしている書き方のポイント
・実際の自己PR文の添削例
を掲載しています。
自己PRのコツを少しでも掴んでもらえたら、嬉しく思います。
≪添削前の文章≫
私は居酒屋のアルバイトで、いつも人に接するときには、笑顔だ。この持ち前の笑顔で、お客様から高い評価を受けた。この結果、常連のお客様も増えたのだ。私の店では、スマイルコンテストがあり、誰の笑顔がいいか投票で決めるのである。3ケ月連続で、私がバイトの中で、NO,1だった。だから、笑顔には絶対的な自信がある。
②【お客様の立場に立った接客】
私は常に人の立場に立った接客をしている。煙草を吸っているお客様には、灰皿を交換し、ドリンクがなくなっていれば、ドリンクの注文をとり料理が済んでいたらお皿を片づける。このように、目の前の人がどうしてくれたら嬉しいかを常に考え行動しているので私はお客様に喜ばれる存在である。
③【結論】
このように、いつも笑顔でまた人の立場に立って行動をする私は御社でも活躍できる自信がある。
大きな改善点は下記の4つです。
改善点
①自己PR文を箇条書きにしている。
文章で書いてください、という問いに対して、箇条書きは問いにすら答えていません。箇条書=「仕事まで手を抜く人だ」と誤解を受けるケースもあるでしょう。
(履歴書などで、趣味の欄など小さな枠の場合は箇条書きで大丈夫です)
②「お客様から高い評価を受けている、いつも喜ばれている」などは自分で言うべきではない。
高い評価を受けたとか、喜ばれているかどうかなど、自分自身が書くことではありません。
あくまで高い評価をしたかどうかは、相手であるお客様にしかわからないからです。
この状況を書きたいのであれば、「繰り返しお客様が来てくださるようなった」とか「私の名前を覚えてくださるお客様が増えた」など具体的なことにしましょう。
③「人の立場に立って行動できる」この表現はできれば避けたい。
人の立場に立って行動できたら、いいのですが、なかなかできるものではありません。
言いきっていいこととよくないことがあります。この場合、言いきるのは避けたいですね。
大袈裟な(嘘つき)な印象が残ります。
もしも書くのであれば「人の立場に立とうと常に意識しています」などの表現を使われるといいでしょう。
④この内容で「活躍できる自信がある」と言いきられても説得力はない。
これは説明文を書くまでもないでしょう。自信過剰な印象だけが残ります。
添削後の文章を参考にしてください。
自己PR文を書く際には、ポイントがあります。
≪自己PR文を書く時の3つの基本的なポイント≫
ポイント① 何を伝えたいのか? (メッセージの明確化)
ポイント② どんな現象(事実)があったの? (具体的に)
ポイント③ 気づいたことと、これからどうするのか? (気づいた=行動する)
下記の文章は、3つの基本的なポイントを踏まえて添削した実際の文章です。
この自己PR文を活用した学生は、書類選考を全て通過しました。
≪添削後の文章≫
私は大学一年生のときから、居酒屋でホール係のアルバイトをしています。
もしも自分がお客様としてお店に行くとしたら、どんなふうにされたら嬉しいかを考えています。やはり笑顔で挨拶をしてもらえると素直に嬉しいです。
笑顔の練習を毎朝、鏡の前で練習し、出勤するようにしました。
お客様から「いい笑顔やね」と言われたときはとても嬉しい気持ちになります。
店舗では、スマイルコンテストがあり3ケ月連続で、私がバイトの中で、NO,1になりました。
笑顔も練習次第で磨けるものだと知りました。
またお店にいる間は、少しでもお客様の動向を見るようにし灰皿の交換や、ドリンクの注文を戴くタイミングを図るようにしています。
意識し行動をしていると、最近、仕事そのものが楽しくなっていました。
社会に出ても自分ができることは何か、常に考え行動していきます。
このように読んだ人に自然と伝わるように書いてくださいね。
採用担当者に対して、過度なアピールや「自分はすごい人間なんだ!」と売り込みをする必要はありません。ご自身の実体験を元に、人柄が伝わる文章を心がけてください。
添削実例の一覧