人のためにと思ったとき、人は輝きを増す。

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先週の土曜日

明石市(兵庫県)にて

講演会がありました。

 

公立高校7校のPTAの役員さん

約200名が集まるなか

私は「社会で輝く人になるために」というテーマで

お話をしました。

 

人の役に立とうと本気になったとき

人は輝き出すことをお伝えしました。

 

資格をとることもいいことだけで

資格をとる理由が、就活に有利だとか

キャリアアップのためだけなら

たいした意味はなく

人と助けるためにという思いなったとき

本当の意味合いがわかることをお話しました。

 

2時間の講演の最後に

私が11年前に書いた

『勉強は誰のためにするでしょうか?』の

コラムを朗読しました。

 

何人もご父兄が涙しながら聞かれていました。

 

このコラムを原文のまま

書いておきます。

2005年のままなので、将来塾の名称のままに

なっています。ご了承ください。

 

 

【勉強は誰のためにするのでしょうか?】 2005年10月6日

 

みなさんに、ひとつ質問をします。

勉強は誰のためにしますか?

この回答をする前に
10年前 偶然出会った
当時、小学校5年生だった
少年との会話を書きますね。

「今 何時ですか?」 (少年)

「5時5分前だよ」 (私)

「ありがとうございます」

私がバスを待っていると
とても目の綺麗な少年は
私に時間を尋ねてきました。

その少年はサッカーボールと
塾のカバンを持って、
バスを待っていました。

「ねぇ、今から塾?」

「はい、 若松塾に行っています」

「あっ そう いい塾だよね。 若松塾って」

「はい、 僕ね
 来月からSクラスに行くことになるんです」

「Sクラスか!すっごく頑張ったやね」

「はい、 
 僕ね、弟と妹がいるんです。
 僕が一生懸命勉強したら
 弟や妹にちゃんとしたことを
 教えてあげられるから
 そうしてあげたいから
 頑張っているんです」

少年は澄み切った目を

私にきっちりと向けたまま
そう話してくれました。

私はとても嬉しかった。

こんな少年がいてくれたこと、
こんな少年と出会えたことが。

彼はサッカーもしていて
地元の強豪チームのレギュラーです。
サッカーも一生懸命コーチに
教えてもらい、必ずあとでメモを取り
家で練習するそうです。

これも後輩たちに少しでも
確実なことを教えていきたいからです。

あっぱれです。

勉強は誰のためにするのか?

それは人のためです。

よく自分のために勉強はするものと
思っている人がいます。

えぇ 私も10年前、彼に会わなければ
きっと、今でもそう思っていたことでしょう。
情けない話ですが。

もし、自分のためだけなら
別に勉強なんてしなくても
困りません。

事実、英語も話せない私ですが
そのことで仕事上、困ることはありません。

英語は話せないけど
アメリカ人の女性とコミュニケーションは
とれますから・笑

それはともかく英語が仕事で必要なら
英語が出来る人はたくさんいますから
頼めばいいだけです。

学校の勉強の必要ない仕事を
すればいいだけですから
自分自身は何も困ることはありません。

でも もし、お友達や自分の大事な人の
お役に立てるチャンスがいっぱいあるのなら
それはしてあげたいですよね。

私は自分のことだけを考え
中学3年生の春から
全く学校の勉強をしなかったことを
心の中で強く恥じました。

日頃、友達が一番大事だと
偉そうに、言っていたくせに。

勉強は人のためにするんです。

勉強を仕事に置き換えると
さらに意味がわかると思います。

仕事は誰のためにするのか?

それはお客様のためです。

その仕事をすることで
お客様が喜んでまた来てくださるから
商売が成り立ちます。

 

 

自分の会社の売上だけを考え
人のことをないがしろに
するから会社が潰れるのです。

(もちろん倒産理由はいろいろありますけどね。このこと以外にも)

 人のお役に、立ち続けていれば
 人に喜ばれ続けていれば
 会社は潰れません。

自分のことばかり考えると
すぐに潰れます。

存続の意味がないですからね。

勉強は誰のためにするのか?
仕事は誰のためにするのか?

この答えは同じです。

人のためです。

それだけです。

 

(追伸)

この少年と会ったのは
この一度だけです。
たぶん今、21歳に
なっていると思います。
順調に進学していれば
大学3年生のはずです。

将来塾に来ないかな???

いや 別に塾生になってくれとは言いません。

私の代わりに講師をしてほしいと思って・・・・。