8月7日 七夕

8月7日 
この日になると思い出すことがあります。

もう40年以上も前にことになります。

私が小学校2年生の時の夏(6月)
お隣に住む叔母さんが亡くなりました。

そして、7月7日が来ました。

私は当然のように
学校からもらって帰ってきた笹の枝に
折り紙などで飾り付けや願い事を書いて
貼っていました。

それを見た私の兄(長男)が
「お前何してるんや!
 叔母さんが亡くなって
 まだ49日も経ってないんやぞ
 そんな祭りごとしたら
 あかんやろ?
笹なんか捨てこい」と
怒鳴られました。

確かに叔母さんは
親しくしていましたし
兄がそう言うのも
当然でした。

ただ子供だった私は納得がいかず
泣いていました。

そんなとき
「周ちゃん こそっと
 作って、誰にも見えないところで
 笹を飾ろうか?
お母さんも折り紙で
鶴と舟と風船を折るわね」と
母が言ってくれました。

私は母と笹を箪笥(たんす)の
横に立掛けました。

そして、一カ月が経った8月7日

「周ちゃん 今日は七夕やで。
 北海道や東北では今日
 七夕をするんよ。
 昔は8月7日に七夕をすることも
 多かったしね。
笹を買ってきたから
今日は盛大に七夕しましょうね」

母はニコニコしながら
飾り付けをしてくれました。

私にとっては
7月7日以上に
8月7日の方が
七夕の日です。

あの時
とっても嬉しかったことと
自分も大きくなったら
こんな人にならなあかんよな。と
思っていました。