気づく

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私がオフィスビギンを

創業した頃の話です。

 

毎日忙しくしている私を気遣って

友人が、休みの土曜日に

手伝いに来てくれました。

 

私はそのとき

ある資料を作成していました。

 

50人分ぐらい

作らないといけませんでした。

 

私はパソコンで作成した資料を

プリントアウトし

 

友人には

それを人数分コピーしてもらい

ホッチキスでとめてもらう作業を

お願いしました。

 

作業を確認していると

右上にホッチキスをとめていました。

 

「あっそうそ

 言い忘れててんけど

 横書きの資料は

 ホッチキスは

 左ドメやねん」と

彼に言いました。

 

封筒に切手を貼る

作業もしてもらっていたので

切手の貼る場所も

あらかじめ

伝えておきました。

(会社専用の長3封筒は

 横型なので

 右上に貼るのが

 基本的なマナーです)

 

「それにして

 お前はなんでも

 よう知っとるよな。

 会社員のときに

 教えてもろたんか?」(友人)

 

「うん まぁな」

私は曖昧な返事をしました。

 

別にこんなことを

誰かに教そわったわけではなく

横書きの資料なら

左ドメにしないと読みくいから

学生時代から普通に

そうしていただけです。

 

「そんなこと常識やろ」というと

彼が傷つくかもしれないので

曖昧な返事をしました。

 

「ええよな。

 お前は大手企業に入社できたから

 なんでもきちんとしたことを

 教えてもろうてて

 俺なんか、入社した先が

 中小やから

 だれもそんなこと教えてくれへんし・・」(友人)

 

「でも、今日

 知ったからよかったやん」

 

私は彼にそんなふうに言いました。

 

学生時代からの友人でしたが

教えてもらわないと

わかるはずがないという

タイプの人でした。

 

ちなみに学校の成績はとても良くて

地元の最難関の県立高校に通っていたぐらいです。

 

いい人なんですよ、とっても優しくて。

 

学校と会社は違いますから

社会人になれば

その違いを理解しておかないと

いけませんね。

 

学生時代までは

教えてもらうのが

当たり前だったかもしれません。

 

しかし、社会に出て

多くの時間をとって

教えてもらえるなんて

まずありません。

 

最近は

研修をしてくれる会社も増えたので

ラッキーですが。

 

働きながら

気づいていかないと

 

誰も教えてくれないのが

社会の常識です。

 

独立時

私は研修をよく受けに行きました。

田舞徳太郎さんという先生から

「『気づき』のない人間は伸びない」と

教わりました。

 

たしかに

そうだなと思いましたし

 

意識していると

人は誰でも

いろんなことを気づけますからね。